リバーサイドスポーツセンター陸上競技場について

決算特別委員会でも説明がございましたが、本区のスポーツの拠点であるリバーサイドスポーツセンターは、ここ数年、利用者も大変ふえてきております。リバーサイドスポーツセンターの体育館は、昭和58年9月に開設し、33年たちましたが、平成20年11月から平成21年7月に老朽化した設備や施設の改修のほか、1階のレイアウト変更、全館冷暖房の完備、床の張りかえ等を行い、施設利用者の安全性、利便性、そして快適性の向上をしてまいりました。それに対し、リバーサイドスポーツセンター陸上競技場は、昭和61年9月に開設し、現在30年が経過しておりますが、トラック内の人工芝の張りかえ工事、及び観覧席のベンチの取りかえ工事等を行っておりますが、体育館の対応に比べると利便性の向上はされていないと思われます。
そこで1点目は、リバーサイドスポーツセンター陸上競技場の観覧席施設のユニバーサルデザイン対応についてご質問をさせていただきます。
リバーサイドスポーツセンター陸上競技場は、全中学校が運動会で使用したり、各地域の運動会や各種スポーツに関する行事では必ず使われております。その際、観覧席を使用いたしますが、観覧席は、観覧部分は2階が基本となっております。ところが、エレベーターがないため、車椅子の方やけがをされている方が2階に行けない状態となっております。また観覧席の階段等の手すりが一部切れていることから、また障害がある方は移動する際に大変苦労されているのをよく見かけます。さらに近年の異常気象の影響で平均気温が上昇しておりますが、日差し施設が全くないために今後は座っていても熱中症などが発生する可能性も出てまいります。
東京都においては、東京都建築物バリアフリー条例第3条、第4条の規定で、体育館、水泳場など、運動施設または遊技場において床面積が1,000平方メートル以上の建築物にはエレベーター設置など、バリアフリー対応の整備が義務づけられております。リバーサイドスポーツセンター陸上競技場は30年前に建てられていたため、現状では都が定めているバリアフリーの基準を満たせておりません。このバリアフリーの基準を満たすだけでなく、障害者の方を含む誰もがともにスポーツ観戦を楽しむことができるような環境整備は必要であり、ユニバーサル対応施設へ早急に進めるべきと考えております。年齢や性別、障害を問わず、誰もがさまざまなスポーツを楽しく観戦する機会がふえれば、みずから体験したいというスポーツに出会える機会をふやすことにつながると強く考えております。台東区公共施設保全計画にも、リバーサイドスポーツセンターは31年度までの計画施設となっておりますので、早急に施設整備をされることと思っておりますが、大規模改修や改修などを行う際にはユニバーサルデザインに基づく建物にすべきと考えますが、教育長の所見をお伺いいたします。
2点目は、リバーサイドスポーツセンター陸上競技場内の有効活用について、さらに教育長にご質問いたします。
我が区においても2020年のオリンピック・パラリンピックの機運が高まる中、台東区内はスポーツをする施設、特に球技をする場所がまだまだ足りない状況です。機運が高まっているこの機会に、早急に区民の皆さんにさまざまなスポーツができる場所の提供を進めるべきだと考えております。とはいえ、大きな土地もなく、大規模用地の利用もほかの目的との調整が必要で、すぐには進まないと思われます。
そこで現行の運動施設の有効活用が必要と考えます。例えば利用時間の延長です。リバーサイドスポーツセンター陸上競技場は現在、利用時間は9時から17時となっております。夏場は一部18時半まで延長となっておりますが、ナイター用照明がないため、仕事帰りなどの夜間に区民が使用したくても使用できない状況があり、ナイター施設を設けることで、利用時間の延長が可能になり、利便性がさらに向上いたします。
もう1点重要な点は、平成26年時点で区内には体に障害をお持ちの方が約7,000人と、増加傾向にあり、これらの方々が安心して運動できるような場所の提供、確保も重要だと思っております。その具体的な対応としてリバーサイドスポーツセンター陸上競技場の中央にある芝生を張りかえ、ブラインドサッカーなどの障害者スポーツにも対応できるようにすることで、リバーサイドスポーツセンター陸上競技場を有効活用すべきと考えますが、教育長の所見をお伺いいたします。

○委員長 教育長。

◎矢下薫 教育長 台東リバーサイドスポーツセンター陸上競技場をユニバーサルデザインに基づく建物にすべきとのご質問にお答えをさせていただきます。
現在、陸上競技場では、車椅子を利用されている方や階段利用の困難な方が観覧席を利用する際には、競技場横の車椅子用のスペースや1階席をご利用いただいているところでございます。ユニバーサルデザインの考え方に基づく施設整備につきましては、現在策定している新たなスポーツ振興基本計画の中で検討してまいります。
次に、陸上競技場内フィールドの有効活用についてでございます。
2020年東京オリンピック・パラリンピック大会に向け、今後ますます区民のスポーツへの関心が高まっていく中で、フィールドの有効活用を図ることは障害者スポーツの普及にもつながる有意義なものであると認識いたしております。フィールド部分の活用方法や照明設備の設置、人工芝の張りかえにつきましても、新たな計画の中で検討してまいります。

○委員長 青鹿委員。

◆青鹿公男 委員 積極的なご答弁ありがとうございました。
今回はリバーサイドスポーツセンター陸上競技場のみに触れましたが、そのほかの現行施設についても有効活用することで、誰もが体力や年齢、目的、生活形態に合わせて継続してスポーツに楽しむことができることで、区民の生涯スポーツ社会の実現を、利用者の声を聞きながら、さらに推進することを要望し、私の総括質問を終わらせていただきます。