トイレ設備の更なる充実について

◆7番(青鹿公男 さん) つなぐプロジェクトの青鹿公男です。議員として約1年がたちました。ことしは年男ということもあり、自分らしさを徐々に出させていただきながら、2回目となる一般質問を会派を代表しまして大きく3点、区長と教育長にさせていただきます。
最初に、トイレ設備のさらなる充実について質問をいたします。
平成27年3月の台東区観光統計・マーケティング調査報告書によると、台東区の1年間の観光客は、26年度4,500万人となっており、平均滞在時間は3時間となっております。同調査の中で、日本人来訪者を対象に台東区の印象を尋ねたアンケート結果では、よかった点として、名所、旧跡、博物館、美術館が上げられております。逆に、大変残念だった点としまして、ワースト1位でトイレが上げられております。27年度の台東区民の意識調査では、観光振興の上で重要なことというアンケートにおいては、伝統行事の継承に次いで、バリアフリー化や公衆トイレの整備が上げられており、トイレについては区民の関心も高いのが確認できます。
さらに、先日行われた今定例会の所信表明演説の中で台東区観光振興計画に触れ、オリンピック・パラリンピックの大会後のレガシーを見据えた本計画の取り組みを通じ、全ての観光客が満足し、区民が愛着や誇りをより一層持てる観光地を目指すとの区長のかたい決意を伺いました。現在、台東区では、平成17年にさわやかトイレ整備方針を作成し、トイレのマイナスイメージの5Kである汚い、臭い、暗い、怖い、壊れているから、プラスイメージの5K、きれい、輝き、感動、快適、そして気持ちよいを感じることができるよう、誰もが快適に利用できるトイレを目指し整備を進めております。
また、既存トイレの整備は美観にも考慮し、バリアフリーにも対応した、だれでもトイレの設置も推進されております。さわやかトイレ事業は行政計画事業にもなっており、28年度においては1カ所、29年度には3カ所が実施される予定となっております。しかし、2020年東京オリンピック・パラリンピックを控え、国内外からの来街者が大幅に増加している現状を考えると、先ほど述べたプラスイメージの5Kを持っていただけるようなトイレの整備が現状の対策だけで十分と言えるのでしょうか。
台東区はここ数年、浅草や上野などの昔から有名な観光スポットだけでなく、かっぱ橋道具街や谷中などの新しい観光スポットもふえ、さらに行政もSNSなどを活用し、既存の埋もれている名所などの新たな台東区の魅力の発信も始めており、来街者の行動範囲も拡大されてきております。
また、区内全域が観光スポットとなるような施策を推進していかなければなりません。観光スポットが広がり、来街者が増加していくのであれば、地区によっては公衆トイレの需要は増してくるはずで、さらなるトイレの増設が必要となってくるのではないかと思っております。
とはいえ、トイレの増設は、既存トイレの改修費だけでも28年度には柳橋2丁目交番裏のトイレ改修費用に約1,400万円が予算計上されているように、改築の1カ所だけでも1,000万円を超える経費がかかり、新たに土地を探すのならばその分の経費もかかり、多額な資金を要します。
そこで、例えば、単なる公衆トイレではなく、秋葉原や新宿でも設置されております有料トイレの設置により、一段上のおもてなしを実現したり、企業や商店街をPRできるトイレの命名権、ネーミングライツ等の手法も検討し、来街者の増加や観光スポットの広がりにしっかりとしたおもてなしで対応できるよう、プラスイメージ5Kのトイレの増設も含め、しっかりと整備していくべきと考えますが、今後の台東区のトイレ設備の充実について、区長の所見をお伺いいたします。

ご質問の第1は、公衆トイレの整備についてです。私も増加する来街者に対応するため、おもてなしの観点からトイレの整備は大変重要であり、非常によいご提案だと考えています。公衆トイレのハード整備については引き続き、さわやかトイレ整備方針に基づき設備の充実を図っていくとともに、新設も視野に入れて進めてまいります。さらに新たな需要に対応するためには既存の区有施設や民間施設のトイレを活用することも効果的であると考えております。そこで、公衆トイレ等の利用状況や民間施設における活用実態活用実態など、今年度実施した調査結果に基づき、トイレ活用の仕組みづくりやトイレネットワークの情報発信など、環境充実のための新たな施策を実施してまいります。