スクールソーシャルワーカーの増員について

7番(青鹿公男 さん) つなぐプロジェクトの青鹿公男です。決算特別委員会の総括質問に続き、一般質問の機会をいただきました会派の皆様に感謝をいたします。
常に現場に足を運び、肌に感じた要望に応えていく初心を忘れずに、一般質問を区長と教育長にさせていただきます。
スクールソーシャルワーカーの増員についてです。
近年、教育を取り巻く社会の動向は大きく変化をしております。例えば、核家族化の進行、ライフスタイルの多様化に伴い、家庭や地域社会も大きく変化し、家庭の教育力の低下、地域活動の担い手の減少などが懸念をされております。また、子供たちの触れ合いの機会が減少することで、人間関係の持ち方やルールを学んでいくといった社会生活の基盤を培う体験の機会も減少しております。
その対応として、専門知識を有した人材の配置が必要となります。既に台東区で導入されているスクールカウンセラーは、子供たちの心理に着目するのに対し、スクールソーシャルワーカーは、子供たちの環境に着目いたします。さらに、スクールソーシャルワーカーは、学校、家庭、児童相談所、子ども家庭支援センター、行政、医療機関と独自のネットワークを持っており、それぞれの立場をつなぐことで、子供を取り囲む環境を改善していきます。
現在、台東区では、スクールソーシャルワーカーは1名が配置をされております。各学校からの要請に基づき、速やかに現場に向かい、対応を行っております。要請件数は、28年度、235件で、うち介入をしたのが49件、29年度は、わずか半年も経過していない8月末時点で、要請件数が248件、介入した件数は39件と増加傾向にございます。
いろいろなケースに対応している中で、例えば、不登校になっている児童を持つ保護者と面接を何度もすることで解消したり、介入後、子供育成活動支援事業につなげて改善したなど、さまざまな多くの効果を出しております。
さらに、子供の表面的な問題行動だけでなく、福祉的視点で事象の背景、例えば家庭や生育歴、先天的な障害などにまで目を向けることから、問題を早期発見でき、予防を含む早期対応も可能となります。
継続的に複数の事案を並行して対応されている中、区内に1名のままだと、仮にこの方が病気になって休んだ場合、対応がとれず、悪化をする可能性も出てしまいます。
今後介入件数も増加傾向にあり、問題が複雑化し、重要化が増してくるスクールソーシャルワーカーの早期の増員が必要と思われますが、教育長の所見をお伺いいたします。