債権管理について

祉的就労をしている障害者方への支援の充実についてです。

 台東区では、障害者の自立生活を支援する施策を推進するため、ことし3月、3年ごとに策定される第5期台東区障害福祉計画を策定いたしました。障害者総合支援法や児童福祉法についても新たなサービスの追加や数値目標が見直され、障害者施策は大きな変革の中にあります。

 この計画によると区内の障害者数は28年度末時点で手帳の交付人数は、身体障害者の手帳が6,566人、愛の手帳が934人、精神障害者保健福祉手帳が1,440人、合わせて8,940人で、増加傾向になっております。

 また、計画策定の基礎資料となるように実施をした障害者実態調査の分析結果の中で雇用・就労支援の充実、とりわけ福祉作業所に今回は注目をしてお伺いをいたします。

 現在福祉作業所では、ビスケットをはじめ革製品、布草履、ビーズアクセサリー、コースターなどもつくられ、販売をされております。ビスケットなどは大変おいしく、定期的に区役所1階で販売されているので購入させていただいておりますが、もう少しPRに工夫ができないか常々感じておりました。

 また、販路についても商品の多くは各作業所の店先や区内のイベントにおける販売などに限定されているのが現状となっております。

 そんな中、東京都が新たな取り組みを行っております。都内作業所から集めた木製のおもちゃや革製品、アクセサリーバッグなど6,000種類の商品を都内の百貨店で販売して障害者の経済的な支援につなげております。ショップを拝見したところ来店層に合わせた商品を並べており、運営は民間企業に委託し、プロの販売スタッフが販売をしておりました。取り扱う商品も売れ筋を念頭に選び、商品につける品質表示などの表示方法も細かく規定されておりました。さらに言えば、販売のプロからお客様の反応を福祉作業所に伝えることで商品開発にもつなげられると考えられます。

 その他の事例を挙げると、千葉県香取市にある、恋する豚研究所です。ここは社会福祉法人が運営する就労継続支援A型の施設でございますが、その理事長が商品を福祉で売るのは違うと考え、市場で売れるものをつくる、そして仕組みをあわせてつくると決心をされたそうです。ドイツに行き、加工の勉強をし、餌の配合や製法を工夫するなど品質のよい新しい商品開発に努めるとともに、パッケージデザインも洗練されたものにこだわるなど商品の付加価値向上に積極的に取り組まれておりました。現在では大手の百貨店や都内の高級スーパーなどでも販売先は徐々に広がりつつあるなど、畜産業ではございますが、考え方や取り組み方針などは大いに区内福祉作業所の参考になるかと思います。

 福祉作業所で働く障害者の皆様が、働くことの喜びや達成感を得ながら、地域の中で生き生きと安定した生活をしていくためには、付加価値の高い商品の開発やパッケージの改良など見せ方の工夫を図るとともに、販路を拡大し、工賃向上へとつなげていく必要があると考えます。

 作業所でつくられる商品について、今後、どのような対応をされていくのか、区長の所見をお伺いいたします。