台東区の新たな感染症対策について

まず初めに、「台東区の新たな感染症対策」について伺います。

昨年初頭から猛威を奮いだした新型コロナウイルス感染症は。医療現場の危機的状況を現実のものとし、感染拡大防止のための緊急事態宣言の発令。その発令に伴う、企業活動の自粛やテレワークの推奨、各種施設の休館、不要不急の外出を控えることなど、社会に多大な影響を与えています。

さらに、今回の新型コロナウイルスのパンデミックは。「世界のどこかで発生した感染症が、ほとんどタイムラグがないまま、世界を席巻してしまう」そういったことが現実として起こりうることを証明してしまいました。感染症の発生も災害と同じく完全に防ぐことは不可能であり、新たな感染症に対するできる限りの備えが重要となります。

現在でも、新型コロナウイルス感染症だけでなく、海外では、感染すると、「体内の白血球の減少や内出血などの症状が出る」という新型ブニアウイルスや、今年初めに報道された、ハンタウイルスニパウイルスなど新たな感染症も発生しておりさらには、コロナウイルスもミュー株などの変異を繰り返しています。

また、インドでは、原因不明の謎の熱病が発生しており、多くの子供が危険にさらされています。蚊が媒体となっているのでは?とインド国立疾病管理センターが調査をしているとの報道ありました。

「蚊が媒体」といえば、台東区でも2014年にデング熱が発生致しました。デング熱について、某保険所の職員は、毎月のように、区内の公園で蚊を採取してはすりつぶし、PCR検査でウイルス感染の有無を調査し続けていたそうです。結果はいつも陰性でしたが、それを確かめるために、職員の方は黙々と検査を重ね、PCR検査の技術を磨き、機械のメンテナンスも欠かさなかったそうです。

それが、このコロナ禍で生きたそうで、今では変異株の検査も担っているとのこと。これこそ公衆衛生だと痛感いたしました

現在、新型コロナとの戦いの真っ最中ではありますが、次に訪れてくるかもしれない、新たな感染症に備える準備も必要ではないでしょうか?

 

近い将来、地球温暖化により、新たな感染症の発生リスクが高まっているとされています。

我が国では、温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロとする目標を掲げ、脱炭素社会の実現を目指すこと宣言されました。今後、政府の方向性が明確になったことで、経済界の地球温暖化対策への加速化が進み、各企業での取り組みが期待されていますこのまま温暖化が進んでしまうと、北極などの海氷の融解により海面が上昇、熱波による死亡や疾病、気候変動だけでなく、夏季にも溶けることのない

永久凍土。凍土の下には温室効果ガスの一つである大量のメタンが貯蔵されており、温暖化により大気への放出が懸念されています。

そういった事態が起こってしまえば、氷と「永久凍土」に閉じ込められていた古い土壌微生物が空気中に放出されて活性化するリスクがあります。この未知の微生物の研究は各国の機関で進められていて、新たなる感染症の原因となってしまうリスクがあるのかが注目されていて、いつ現実化するかわからない、大変な脅威と認識されつつあります。

今この瞬間にも、世界のどこかで、新たな感染症が発生しているかもしれません。グローバル社会が進行したことにより、その感染症が、今回のコロナのように、瞬く間に世界を席巻してしまうことも十分に考えられる時代となってしまっています。

そういった事態への備えも、このコロナとの戦いの中でも行っていかなくてはならないと思います。

2015年に策定した台東区新型インフルエンザ等対策行動計画にもコロナ感染症の経験も反映させ、保健所の業務内容、医師会との調整、各病院との入院調整だけでなく、発生時の情報発信や情報伝達なども再度総点検を行い備える必要があると認識しております。

現在もコロナ禍で大変困難な状況であるとは思いますが、新たな感染症への備えも行っていくべきと考えますが区長の所見をお伺いいたします。