プラスチックごみの削減について

今年策定された台東区一般廃棄物処理基本計画によると、

台東区らしい循環型社会を実現していくためには、台東区に住む人、働く人だけでなく、国内外から本区を訪れる人それぞれが、環境への負荷をかけずに持続可能な社会を構築するために、取り組むべき『3R+S(廃棄物を減らすリデュース、補修・修理しながら繰り返し使うリユース、再生するリサイクル、S,サスティナブルウェイストマネジメント)を主体的に考え、相互に協力し合うことが必要である、としており、循環型社会の実現に向けて、全ての人たちが協働し、『3R+S』を一層推進していくことができる仕組みづくりなどを進めています。

計画では、SDGSだけではなく、国のプラスチック資源循環戦略や、東京都のゼロエミッション東京戦略など新たな清掃・リサイクルを示す内容となっています。

その中でも私が注目したのは、プラスチック対策についてです。

海外では、世界的な脱プラスチック運動の一環で、ペットボトル削減の動きも盛り上がりを見せています。

特にイギリスの取り組みは先進的で。ロンドンでは無料で使える給水器を増やす取り組みが活発化しており、マイボトルを持ち歩く習慣が市民のあいだで定着しつつあるそうです。イギリスの小売最大手である「TESCO」は、自社製品の水ボトルの容器をプラスチック製からアルミ製に一新しました。開閉できるフタ付きで、利便性にも配慮した容器だということです。

このような世界的な動きが進んでいく中、日本国内では当初、リサイクルを強化する動きが広がっていましたが、リサイクルにかかる手間やコストの高さなどの課題もあり、昨今ではペットボトル使用を抑制するはたらきかけが始まっていて。民間企業の中には社内会議でのペットボトルの使用を禁止するなどの動きも出始めています。

また、海洋プラスチックごみが地球に与える影響を危惧する声が拡がり、レジ袋の有料化など、対策が強化されてきました。プラスチックの特徴は、生分解性をもたない点、生産に石油を使用している点であり、プラスチックごみは、海洋の生態系に悪影響を与え得るほか,人の健康にも影響を及ぼしかねない危険をはらんでいます。

環境省が平成30年に発表した全国10地点の漂着ごみの調査では、トレイカップや、プラボトル、漁具など数あるプラスチック類の中で個数の割合が38.5%と一番高いのがペットボトルとのことであり、ペットボトルの削減に向けての対策は推進していかなくてはなりません。

マイクロプラスチック問題は多くのご意見が今まで議会でも挙げられてきました。

区内に目をむければ、隅田川や「不忍池」だけでなく道路などでもペットボトルなどが捨てられているのをよく見かけます。

台東区としても、マイクロプラスチック問題を減少させていく様々な取り組みを推進していく必要がありますが、特にペットボトルの削減に力をいれるべきだと考えます。

そのペットボトル削減につながる1つの取り組みが「マイボトル」の推進です。

例をあげると京都市は、使い捨てプラスチック削減のため、「マイボトル等で利用できる給水スポットの拡大に関する連携協定」を令和2年に締結し、3年間で京都市内約1,000ヶ所にマイボトル等で給水できる環境を整備すると発表しました。京都市の他にも、さいたま市(埼玉県)・葉山市(神奈川県)・所沢市(埼玉県)、23区では渋谷区が同じようにマイボトル給水スポットを、区役所本庁舎や一部の区施設に設置を始めています。

 

ペットボトルなどの使い捨てプラスチック製品等の使用抑制など,プラスチックゴミの削減に向けた具体的な取り組みを行うべきと考えますが、区長の所見をお伺いいたします。