35人学級を含めた小学校の教育環境について

昨年の331日の参議院本会議において、予算関連法案として提出していた「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案」が、全会一致で可決、成立しました。 Society5.0時代の到来や子供たちの多様化の一層の進展、今般の新型コロナウイルス感染症の発生等も踏まえ、GIGAスクール構想によるICT等を活用した個別最適な学びと協働的な学びを実現するとともに、今後どのような状況においても子供たちの学びを実現することが不可欠で、そのために、 この法律は、小学校の学級編制の標準を5年間かけて計画的に40人から35人に引き下げるものです。

学級編制の標準を計画的に一律に引き下げるのは、昭和55年以来、約40年ぶりのことであり、少人数学級の実現は、教育現場からの長きにわたり強い要望の一つだったそうです。文部科学省によると、小学校の「35人学級化」の実現には、今後5年間で新たに13000人余りの教員や事務職員が必要ですが、今年度の小学校教員採用試験の倍率が過去最低を更新するなど担い手不足が顕在化していて、こうした中でいかに質の高い教員を確保していくかが今後の課題となります。

こうした都市部の自治体の多くでは、すでに教員の若返りが進みつつあり、かつて大量採用された世代が定年を迎えて、20代の先生が増えています。こうした世代は、転職・離職しやすいし、産休・育休に入る人も今後急増していくから、教員不足に陥るリスクは高いと思われます。しかも、小学校はハードな職場であり、休職する人も多くいるから、なおさら人手不足が懸念されます。報道によると、文科省の調査では、「予定どおりの教員配置ができなかった公立の小中高と特別支援学校は、昨年5月1日時点で全体の約5%にあたる1591校あり、計2065人の欠員があった」とのこと。

 今でも、本来配置されるべき数の先生が足りておらず、副校長先生が学級担任の代わりを務めていたり、算数の少人数指導のための先生を引き上げて学級担任に置いたりしている小学校は多いはずです。

 さらに、2022年からは、今までの学級担当制から、中学と同様の教科担任制が、本格導入されるなど、教員の量の問題と質の問題の両面で、心配な事態になるリスクを考えておく必要があります。

まずは、学校教育で重要なソフトの部分、教員の質と量の確保が大変重要になります。

ハードな職場だからやめてしまうならば、ホワイトな職場にしなければなりません。労働環境の改善などのために、台東区でもタイムカードの導入などにようやくとりかかり、昨年からまずは実態把握につとめているところかと思います。

こうした教員の担い手不足のほかに、課題は学校の施設についてです。都市部の学校のなかには、校区にマンションができたりして、急に子どもの数が増えているところもあって、校舎が手狭になっているところもあリ、教室、建物の問題はひとつ大きい課題です。

建替時の区内にある学校の代替地については、旧柳北小学校は、あるものの、旧竜泉中学校は、特別養護老人ホームに、旧坂本小学校も解体、旧下谷小学校も利活用の方向性がでているなど、少なくなっている状況です。

さらに、文部科学省では、学校における医療的ケアの実施に加え、障害の有無や性別、国籍の違い等に関わらず、共に育つことを基本理念として、物理的・心理的なバリアフリー化を進め、インクルーシブな社会環境を整備していくことを求めており、学校においても、障害等の有無に関わらず、誰もが支障なく学校生活を送ることができるよう環境を整備していく必要があるとしていますが、台東区内の学校は面積も狭い中、対応が可能なのでしょうか?

そんな中、先ほどの人口ビジョンでも述べさせて頂きましたが、例えば、蔵前小学校は、

学区内にマンションが次、次と建設された状況で、児童数が大幅に増えており、教室をどうするか課題になっているそうです。立て直したばかりの校舎で教室はどうされるのでしょうか?

対応案として、旧小島小学校を蔵前小学校の分校にされてはいかがでしょうか?

元々、小島小学校近隣町会の統合前の平成15年の小島1丁目、2丁目は、世帯数1258、人口 2609人に対し、令和4年の世帯数は、約700増の1946世帯、511人増の3120人となっております。そんな状況下で臨時的な対応も早急に検討する必要があるのではないでしょうか?

いずれにしても、23区で一番面積の狭い台東区において、35人学級を含めた小学校の

 

教育環境の改善をどのように進めていくお考えなのか教育長の所見をお伺いいたします。