国際緊張の高まりを受けての危機管理に対する区の姿勢について

近年、ウクライナ情勢をはじめ、中東地域における武力衝突、さらにはアジア周辺における軍事的緊張の高まりなど、世界各地で不安定な状況が続いています。

こうした国際情勢は、エネルギーや食料、物流への影響にとどまらず、情報の混乱や社会不安といった形で、国境を越えて私たちの日常生活に影響を及ぼしています。

 

武力攻撃への対処は、国の専管事項でありますが、その影響を最初に、そして最も身近に受けるのは、基礎自治体と地域で暮らす区民一人ひとりであります。

有事の影響は、もはや遠い国の出来事ではなく、行政サービスの継続や区民生活の安全に直結する現実的な課題として捉える必要があります。

 

こうした状況を踏まえ、台東区においても「起こらないことを願う」だけでなく、「起きた場合にどのように対応し、どのように区民を守るのか」という現実的な視点での備えが強く求められていると考えます。

本区の危機管理は、これまで地震・火災・風水害を中心に対策が講じられてきましたが、国際緊張が高まる現在、有事への備えについても、同じ危機管理の枠組みの中で整理し、実効性を検証していく必要があります。

 

台東区においては、国の国民保護基本指針および東京都国民保護計画を踏まえ、台東区国民保護計画が平成28年から10年ぶりに変更されると承知しております。

この計画は、武力攻撃事態等における区の役割や対応の基本的な枠組みを示すものであり、国が事態認定を行い、東京都が広域的な調整や区市町村支援を担う中で、区は区民に最も近い行政主体として、情報提供、避難行動の支援、生活の維持に向けた対応を担う立場にあります。

 

一方で、近年の国際情勢の緊迫化や、情報環境の急速な変化を踏まえると、計画が策定されたこと自体で十分とするのではなく、実際の運用を想定した検証や、状況変化を踏まえた不断の見直しが重要であると考えます。

特に、有事や災害時には、サイバー攻撃、情報の錯綜や不確かな情報の拡散が、区民の不安や混乱を一気に増幅させるおそれがあります。通信環境に制約が生じた場合も含め、どの情報を、どの主体が、どの手段で区民に伝えるのかという「危機管理としての情報対応」は、計画の実効性を左右する極めて重要な要素であります。

台東区は高齢者や障害ある方など、デジタル情報にアクセスしづらい区民との情報共有をどのように確保するのかといった点も、区の現場では極めて現実的な課題であり、「現場で起こり得る混乱」を具体的に想定し、平時から備えておくことが都市部自治体として求められると考えます。

 

また、自然災害時の混乱に乗じて武力攻撃事態等が発生する複合的な状況においては、国や東京都との連携のもと、区としての判断と行動が求められる場面も想定されます。

その際、現場を担う基礎自治体として、区民の不安を抑え、冷静な行動につなげる役割は極めて重く、区の危機管理体制全体の在り方が問われることになります。

以上を踏まえ、区長に二点お伺いいたします。

 

一点目として、国際緊張の高まりや有事の可能性を踏まえ、国や東京都との役割分担を前提とした上で、基礎自治体の長として、区民の命と生活を守る責任をどのように認識しているのか。

 

二点目として、災害や有事において情報の混乱が生じることも想定し、区民に正確で、行動につながる情報をどのように届けようと考えているのか区長の所見を伺います。

 

以上で 私の質問を終わります。

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